【第5章深掘り】コンクリート診断士の補修材料を現場翻訳!エポキシ・シリコン・ウレタン・アクリルの使い分けを過去問で完全攻略

資格勉強

どうも、補修補強会社で施工管理をしているエナガパパです。

試験でよく問われる樹脂を区別する問題。

「エポキシ?シリコン?ポリマーセメント?何回やっても覚えられない」

第5章の補修材料は、種類が多くて整理できないまま試験本番を迎える方が多いテーマです。正直私も最初は全部混ざっていました。

ただ、「水が好きか嫌いか」「伸びるか固いか」という2軸で整理してしまえば、暗記に頼らず論理的に正解が出せるようになります。

今回は参考書の材料特性表と過去問2問を使って、一気に整理していきましょう。

今回は第5章の深掘り記事となるので、先に第5章(補修・補強対策)の概要を知りたい方は、先にこちらをご確認ください👇

▶︎【第5章攻略】コンクリート診断士の「補修・補強」を現場翻訳!ひび割れ補修・断面修復・表面被覆等を現場監督目線で徹底解説

それでは、始めましょう!

  1. 結論!補修材料は樹脂とセメントの「2つの軸」で覚える
    1. 軸①:水が好きか・嫌いか(湿潤面への接着性)
    2. 軸②:伸びるか・固いか(追従性・ひび割れの挙動)
  2. 高分子系材料(樹脂系)とセメント系材料の決定的な違い
    1. 高分子系材料(樹脂系)の基本特性
    2. セメント系材料の基本特性
    3. 2種類の材料(樹脂系とセメント系)を一発比較表
  3. 各種高分子系材料(樹脂系)の特性一覧表
    1. エポキシ樹脂 「最強の接着剤」
    2. シリコン樹脂 「防水は得意だが汚れやすい」
    3. ウレタン樹脂 「漏水止めの専門家」
    4. アクリル樹脂 「安価だが追従性ゼロ」
    5. 【一緒に覚える!】繊維シート補強の炭素・アラミド・ガラス・ビニロンの区別
  4. ひび割れ条件別 材料選定フロー
  5. 過去問実戦!問題演習で知識を定着させる
    1. 補修材料に関する問題〔2002-38〕
    2. ひび割れ補修対策に関する問題〔2003-39〕
  6. まとめ:「水が好きか・伸びるか」の2軸で全部解ける
  7. 📕 合わせて使いたいコンクリート診断士の「おすすめ教材紹介」
    1. 📕圧倒的No1:コンクリート診断士 2026年版 約4,950円
    2. 📕試験対策の参考書選びに迷っている方へ
    3. 📱おすすめのコンクリート診断士講座3選(独学での勉強に限界を感じた方へ)
  8. 📝 コンクリート診断士・完全攻略シリーズ(変状・劣化・調査・評価・補修補強)
    1. 🔗 第5章(補修・補強)シリーズの深堀り記事
  9. コンクリート診断士の記述式攻略シリーズ
  10. 💡 合わせて読みたい(試験攻略編・キャリア編)
  11. 💼 コンクリート診断士の資格を、キャリアアップに直結させたい方へ

結論!補修材料は樹脂とセメントの「2つの軸」で覚える

細かい特性を覚える前に、まずこの2軸を頭に入れてください。

軸①:水が好きか・嫌いか(湿潤面への接着性)

  • 樹脂系は基本的に水が嫌い(湿潤面に接着しにくい)。
  • セメント系は水が必要(乾燥面に使うと失敗する)。

軸②:伸びるか・固いか(追従性・ひび割れの挙動)

  • 動いているひび割れ(挙動ひび割れ)には柔軟性のある材料。
  • 止まっているひび割れ(静止ひび割れ)には剛性の高い材料。

💬 現場で実際に感じたこと

現場でひび割れ補修の材料を選ぶとき、まず「このひび割れ今も動いているか」を確認します。動いているなら固い材料を入れても再びひび割れるだけです。試験の問いは現場の判断と全く同じ発想で作られています。

高分子系材料(樹脂系)とセメント系材料の決定的な違い

高分子系材料(樹脂系)の基本特性

★最大の特徴

「接着力が強く水を通さない。ただし湿潤面には弱い。」

樹脂系材料は種類によって「カチカチに固まるもの」から「ゴム状に伸び縮みするもの」まで多様です。

共通する弱点は「濡れている面(湿潤面)には接着しにくい」という点です。

施工前に下地を十分乾燥させることが樹脂系材料を使う際の鉄則です。

「コンクリート下地を乾燥させる」。試験でもよく問われる重要なポイントです。

🎯 診断士の視点(試験のポイント)

「樹脂系=湿潤面に弱い」は頻出の引っかけポイントです。「樹脂を使うから湿潤面でも大丈夫」という選択肢が出たら誤りです。

樹脂って水を弾くイメージがあるので、湿潤面でも良さそうに思うが、あくまで施工中の硬化するまでは、濡れたり混ざるといけないです。施工前・施工中なのか、施工後で大きく特性が異なるので注意です。

セメント系材料の基本特性

★最大の特徴

「コンクリートとの親和性が高い。ただし乾燥面に使うと失敗する。」

コンクリートと同じ無機物なので相性が抜群です。ただし水和反応で固まる材料のため、施工面が乾燥していると水分を奪われて硬化不良を起こします。施工前に下地を十分湿潤させることが必須です。

🎯 診断士の視点(試験のポイント)

「セメント系=事前に湿潤が必要」もよく出ます。「セメント系を使う前に乾燥させた」という選択肢が出たら誤りです。

2種類の材料(樹脂系とセメント系)を一発比較表

項目高分子系(樹脂系)セメント系(無機系)
湿潤面への接着弱い(事前乾燥が必要)問題なし(事前湿潤が必要)
コンクリートとの相性良い非常に良い(同じ無機物)
追従性種類による(シリコン・ウレタンは高い)低い
耐久性種類による(エポキシは30年)中程度
コスト高め安め

各種高分子系材料(樹脂系)の特性一覧表

参考書の材料特性表をもとに、各材料の特性を一覧表にしました。

材料キャラクター耐久性追従性湿潤面主な弱点最適な使い場面
エポキシ樹脂最強の接着剤30年ほぼなし
(※可撓性に注意)
弱い挙動ひび割れ不可静止ひび割れの構造補強
シリコン樹脂防水は得意だが汚れやすい12〜15年高い弱い耐汚染性が低い目地シーリング
ウレタン樹脂漏水止めの専門家7〜10年強い耐久性が中程度漏水ひび割れの止水
アクリル樹脂安価だが追従性ゼロ5〜7年ほぼなし
(※可撓性に注意)
弱い追従性がない軽微な静止ひび割れ
セメント系コンクリートと仲良し中程度低い強い乾燥面に使えない断面修復・充填

実際に表に書いてあることの、理屈や覚え方を紹介していきます!

エポキシ樹脂 「最強の接着剤」

🏗️ 現場翻訳
「骨折した骨をガッチリ固定するギプス」。

・特性
接着力・耐久性が全樹脂系の中で最強レベルです。耐用年数は30年であり、4種類の中で圧倒的に長いです。現場で一番使う樹脂です。

硬化後は非常に硬くなるため、ひび割れの動きには追従できません。ただし問題で、可撓性エポキシ樹脂とでた場合、ひび割れ追従性があるため、ひっかけに注意です。

特性内容
耐久性30年(最長)
追従性なし
湿潤面接着しにくい
主な用途構造補強・耐力回復

・使う場面
動きが止まった「静止ひび割れ」への注入補修が主な用途です。建物の構造的な耐力を回復させたいとき、ガッチリ固める必要があるので最適です。

💬 現場で実際に感じたこと
エポキシを注入するとき、現場では「このひび割れ今も生きているか」を一番先に確認します。

挙動があるひび割れにエポキシを入れると、固まった後にまた割れます。材料の選定ミスは補修の失敗に直結するので、診断士として原因を正しく特定することの重要性を現場でも実感しています。

🎯 診断士の視点(試験のポイント)
「エポキシ樹脂は挙動ひび割れに適している」という選択肢は誤りです。「高強度・高耐久・静止ひび割れ専用」の3点セットで覚えましょう。

シリコン樹脂 「防水は得意だが汚れやすい」

🏗️ 現場翻訳
「水は弾くが、ホコリが張り付いて困る外壁の防水材」。

・特性
耐水性・耐候性が高く、ゴム状の柔軟性があります。ただし耐汚染性が低くホコリがつきやすいという致命的な欠点があります。

特性内容
耐久性12〜15年
追従性高い(ゴム状)
耐汚染性低い(ホコリがつきやすい)
主な用途目地シーリング

・使う場面
外壁目地のシーリング材として広く使われますが、建物の外観(美観)を重視する場所には不向きです。耐汚染性が必要な場合は変成シリコンや他の材料を検討します。

🎯 診断士の視点(試験のポイント)
「シリコン系シーリング材は耐汚染性に優れる」という選択肢は誤りです。これは頻出の引っかけです。

ウレタン樹脂 「漏水止めの専門家」

🏗️ 現場翻訳
「水が来たら膨らんで止める、緊急の止水栓」。

・特性
高湿度・水分に接触すると発泡・膨張する特性があります。この特性を逆手に取って、漏水しているひび割れへの止水材として使われます。

特性内容
耐久性7〜10年
追従性中程度
止水性高い(発泡膨張)
主な用途漏水ひび割れへの止水注入

・使う場面
地下構造物・トンネル覆工・水槽など、漏水が発生しているひび割れへの緊急対応に使われます。

💬 現場で実際に感じたこと
トンネルの覆工コンクリートから水が染み出しているような現場では、ウレタン系の止水注入を使うことがあります。水が来るほど膨らんで隙間を塞ぐという発想は、最初に聞いたときは面白いと思いました。

🎯 診断士の視点(試験のポイント)
「ウレタン樹脂は高湿度・漏水箇所に適している」が出題のキーワードです。

アクリル樹脂 「安価だが追従性ゼロ」

🏗️ 現場翻訳
「コストは安いが、動きには全くついていけない材料」。

・特性
安価で防水性があり施工しやすいです。ただし硬化後の柔軟性がほぼなく、ひび割れの挙動に追従できません。

特性内容
耐久性5〜7年(最短)
追従性ほぼなし(可とう性あり)
コスト安い
主な用途静止ひび割れへの表面塗布

・使う場面
動きのない軽微なひび割れへの表面塗布や、コスト重視の補修に使われます。挙動ひび割れには、可とう性でない限り使えません。

🎯 診断士の視点(試験のポイント)
「アクリル樹脂はひび割れ幅の変動がある箇所への注入に適している」という選択肢は誤りです。

【一緒に覚える!】繊維シート補強の炭素・アラミド・ガラス・ビニロンの区別

ここまで樹脂の違いについて、学んできました。同じように、診断士試験で頻出するややこしい繊維シートの区別もこのタイミングで覚えてしまいましょう!

「炭素は電気を通すか?」この問いに即答できますか?

炭素・アラミド・ガラス・ビニロンも意味も分からず暗記していると、試験中に忘れたときに慌ててしまいます。

▶︎【第5章深掘り】コンクリート診断士試験の繊維シート補強は「例え」で解ける!主要4種の炭素・アラミド・ガラス・ビニロンを完全攻略

ぜひ確認してみてください👆

ひび割れ条件別 材料選定フロー

試験で一番問われるのが「どのひび割れにどの材料か」という選定の判断です。フローで確認しましょう。

ひび割れは今も動いているか?(挙動ひび割れか?)
 ↓
YES(挙動あり)→ 追従性が必要
  → 止水も必要? → YES:ウレタン樹脂・可とう性エポキシ
         → NO :シリコン樹脂・変成シリコン
 ↓
NO(静止ひび割れ)→ 剛性・耐久性重視
  → 構造耐力の回復が必要? → YES:エポキシ樹脂
              → NO :アクリル樹脂(コスト重視)

💬 現場で実際に感じたこと

補修の現場でも全く同じフローで材料を選んでいます。「ひび割れが活きているか死んでいるか」の判断が最初(ここが特に重要!)で、次に「止水が必要か」という順番です。試験の問いはこの判断ロジックをそのまま問題にしています。

例えば、0.2mm幅の乾燥収縮ひび割れなら、挙動の可能性があるのでエポキシ樹脂は不向き。とにかく「挙動するひび割れであるか?」この視点がとても重要です。

過去問実戦!問題演習で知識を定着させる

ここまでの知識をそのまま使って解ける過去問が2問あります。実際に解いてみてください。

補修材料に関する問題〔2002-38〕

問題:ひび割れの補修材料に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

1.  セメント系注入材を注入するためには、注入箇所を乾燥させる
2.  エポキシ樹脂系注入材は、湿潤状態にあるコンクリートには接着しにくい
3.  アクリル樹脂系注入材は、ひび割れ幅の変動がある箇所への注入に適している
4.  シリコーン系シーリング材は、耐汚染性に優れる

【解説と正解:②】

①セメント系は水和反応で固まる材料です。注入箇所を「乾燥」させると水分が奪われて硬化不良を起こします。事前の湿潤が必要なので誤りです。「セメント系=湿潤状態」でしたね!

③アクリル樹脂は追従性がほぼゼロです。「ひび割れ幅の変動がある箇所(挙動ひび割れ)」に使うと、再びひび割れが生じます。誤りです。

④シリコン系シーリング材の弱点が「耐汚染性の低さ(ホコリがつきやすく汚れやすい)」です。「耐汚染性に優れる」は誤りです。これは頻出の引っかけです。

②エポキシ樹脂の弱点が「湿潤面への接着しにくさ」です。正しい記述なので②が正解です。

📝 重要メモ

この問題は「各材料の最大の弱点」を知っているかどうかを試しています。特性表の「欠点」列だけ暗記しておくだけで解けます。長所より短所を問われることが多いです。

ひび割れ補修対策に関する問題〔2003-39〕

問題:ひび割れの補修対策に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

1.  樹脂注入で補修する場合、高圧で注入するほうがよい
2.  建物の外壁に生じたひび割れを表面塗布工法で補修する場合、被覆材の伸び率は考慮しなくてよい
3.  樹脂注入工法で補修する場合、注入用パイプの設置間隔をひび割れ幅の大きさに応じて変えてよい
4.  ポリマーセメント系材料を用いて注入補修する場合、事前にひび割れ内部をよく乾燥させておくのがよい

【解説と正解:③】

①ひび割れへの注入は「低圧注入」が基本です。高圧で無理に注入するとコンクリートに応力がかかり、周囲に新たなひび割れを引き起こすリスクがあります。誤りです。奥までじっくり浸透させたいから、低圧ですね。

②外壁は温度変化・乾燥収縮によって常に微小な動きがあります。被覆材の「伸び率(追従性)」を考慮しないと、塗布した材料がひび割れに追従できず剥離します。誤りです。

④ポリマーセメント系はセメント系材料です。セメント系の鉄則は「事前に湿潤」で、乾燥させることは硬化不良の原因になります。誤りです。

③ひび割れ幅が大きいほど注入量が多く必要なため、パイプの設置間隔を狭くして注入ポイントを増やす必要があります。ひび割れ幅に応じて間隔を調整することは正しい施工方法です。③が正解です。

📝 重要メモ

  • 低圧注入が基本
  • セメント系は事前湿潤(ここ大事!)
  • 追従性は必ず考慮

この3点は、この問題以外でも繰り返し出てくる基本事項です。

まとめ:「水が好きか・伸びるか」の2軸で全部解ける

今回の内容を3点に絞ります。

  • 樹脂系は湿潤面に弱く・セメント系は乾燥面に弱い
  • ひび割れが動いているなら追従性のある材料(シリコン・ウレタン)
  • 止まっているなら剛性の高い材料(エポキシ)or安価なアクリル

この選定フローに限ります。

最後に各材料の「最大の弱点」を一つずつ覚えておくだけで、過去問の引っかけに惑わされなくなります。各材料の長所よりも、短所を狙われるのでおさえておきましょう!

材料の特性を「どんなキャラクターか」でイメージしておくと、知識が混ざりにくくなります。過去問を解くときはまず「この材料は水が好きか嫌いか・伸びるか固いか」を考えてみてください。

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エナガパパ
エナガパパ

育児👶・筋トレ💪・資格勉強📖の三立を目指して毎日奮闘中です。趣味も楽しみながら毎日を過ごしています!同じ目標を持つパパさん、ママさん、ぜひ一緒に高め合いましょう!​リアルタイムの資格勉強のことや日々のつぶやきは、X(旧Twitter)で発信しています。気軽にフォローして声をかけてもらえると、めちゃくちゃ励みになります!😊🌿

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