
補修補強会社で施工管理をしているエナガパパです。
2026年7月26日、コンクリート診断士試験を受けてきました。
結論から言うと、想定外の連続でした。
マークシートが40問から30問に変更、記述式に計算問題が登場、「チョーキング」という聞き慣れない用語が出題…。会場で「えっ?」と焦った瞬間が何度もありました。
試験後の自己採点では、マークシートはおそらく7割以上は取れていそうな感触です。記述式は…正直手応えが複雑です。
受験されたみなさん、本当にお疲れ様でした。
「他の人はどう解いたんだろう」
「今年の難易度ってどうだった?」
と気になっている方に向けて、リアルな体験をそのまま書きます。
当日のタイムスケジュール

試験時間は3時間。私が実践した時間配分はこうです。
| 時間 | やったこと |
|---|---|
| (最初の5分) | 記述式の問題文全体をサッと読んでテーマ把握 |
| 次の60分 | マークシート(四肢択一)を解く |
| 次の90分 | 記述式をじっくり書く |
| 残り時間(25分) | マークシートで飛ばした問題の解答と全体見直し |
最適な時間配分については、こちらの記事で解説しています👇
▶︎【記述式攻略②】コンクリート診断士の記述式は最初の30分が重要!時間配分・メモ作りの手順・キーワードの使い方を現役受験生が実践解説
試験前からこの時間配分を決めていたので、当日は焦ることなく予定通りに動けました。ただ正直、3時間はあっという間でした。
途中退出する余裕なんて全くなかったです。集中していたのでほかの方の動向をはっきり見ていたわけではないですが、途中退出した人はいなかったと思います。
全員が最後まで必死にペンを走らせていた印象です。
💬 事前に時間配分を決めておいて本当に良かった
マークシートが例年と違う問題数になっていたにもかかわらず、「60分でマーク→90分で記述」というルールを守ったことで、記述式の時間を死守できました。
時間配分を決めずに臨んでいたら、マークシートに時間をかけすぎていたと思います。
【驚愕】マークシートが40問→30問に変更
試験開始直後、問題用紙を開いて一番びっくりしたのがこれです。
「あれ、マークシートが例年の40問じゃなくて30問しかない!?」
一瞬頭が真っ白になりましたが、「みんな条件は同じだ」と自分に言い聞かせて冷静さを取り戻しました。
結果的には予定通り60分程度で、分からない問題以外は一通り解き切れました。
マークシートの難易度と感触

難易度:例年並み。特別難化した印象はなし。
問題の内容自体は、例年と比べて特別難しいということはなかったと思います。ただ、今年ならではの注意点が2つありました。
2択まで絞れても決めきれない問題が多かった
「この2つのどちらかだな」まで絞れるのに、最後の決定打がない問題が多かったです。うろ覚えの知識だと「なんとなくこっち」で選ぶことになり、その失点が積み重なります。知識の正確さが問われる問題構成でした。
30問になったことで1問の重みが激増
- 40問のとき:1問の失点=2.5%(例年)
- 30問のとき:1問の失点=3.3%(今回)
全員が解けるサービス問題でのケアレスミスは40問のときより致命的になります。「これは絶対合っている」と思っていた問題での失点が、今年は特に痛い試験です。
💯自己採点の結果
試験後に解答速報で採点したところ、おそらく7割以上は取れていそうな感触です。合格安全圏は7割(21問以上正解)と予想しています。一旦ホッとしていますが、結果はまだわかりません。
計算問題は4問(約13%)
今回は私が認識した計算問題は4問でした。その中の問21と問30は、勉強していれば確実に得点できる問題でした。疲労破壊とライフサイクルコストの計算です。
問11と問29は、時間がかかりそうであったため一旦飛ばしました。自分が得点できそうな計算問題は解いて、無理そうなのは早々に諦めることが大切です。この心構えが試験で大いに役立ちました!
【記述式は土木を選択】予想外の連続だった90分

記述式は土木を選択しました。
テーマ:沿岸部の橋梁における「疲労」と「塩害」の複合劣化
劣化要因自体は王道でした。近年のトレンドである複合劣化の出題はある程度予想していましたし、塩害は過去12年で出題率80%の最頻出テーマです。「来た、これは対策してきた」という安心感がありました。
▶︎コンクリート診断士の記述式完全攻略【過去12年出題傾向を徹底解説】
| 試験年度 | 対象構造物 | 主な劣化原因 | 出題のポイント |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 橋梁 | 塩害・中性化(複合) | 凍結防止剤の影響と中性化の複合 |
| 2024年 | トンネル(内部) | 化学的侵食(硫酸塩) | 地下水による侵食とセメント種類の比較 |
| 2023年 | 橋梁(上部工) | 塩害・ASR(複合) | 複合劣化への適切な補修選定 |
| 2022年 | 橋梁(下部工) | 塩害 | 飛来塩分による劣化進行の予測 |
| 2021年 | 橋梁(上部工) | 塩害・ASR(複合) | 補修後の再劣化リスクの判定 |
| 2020年 | 橋梁(下部工) | 塩害・ASR(複合) | 断面修復と表面保護の組合せ |
| 2019年 | 橋梁(下部工) | 塩害 | かぶり厚さと塩分浸透の関係 |
| 2018年 | トンネル(覆工) | ASR・溶脱 | トンネル特有の漏水と劣化 |
| 2017年 | 橋梁(上部工) | 塩害・ASR(複合) | プレストレッシング力への影響 |
| 2016年 | ボックスカルバート | 塩害・ASR(複合) | 土中環境における塩化物イオン |
| 2015年 | 橋梁(下部工) | 塩害 | 経年変化による劣化ランク判定 |
| 2014年 | ダム | ASR | 大規模構造物の内部膨張 |
ただ、今回は出題形式で想定外が2つありました。
問2が「計算問題」だった
例年の問2は「必要な調査項目を述べよ」という形式がほぼ定番でした。ところが今年は、塩化物イオンの拡散方程式を用いて計算し、塩分濃度を推定するという計算問題が出題されました。
「え、記述で計算!?」と面食らって一瞬フリーズしました。記述式で計算は過去にあったのか?
会場の雰囲気でも、問2のページをめくった瞬間に「あっ」という空気が流れた気がしました。これは完全な感想ですよ。
💬 振り返ってみて
第6章の道路橋の計算問題や、塩化物イオンの拡散係数を使った将来予測の考え方を勉強していたことが、ここで活きました。
「計算問題の型」を知っているかどうかで、対応できるかが大きく変わった問題だと思います。「記述式は文章だけ」という思い込みが崩れた出題でした。
来年以降の受験生は計算問題への対応も必須です。第6章のしっかり対策しておきましょう!
「チョーキング」という謎の用語
問題文に「チョーキング」という用語が登場して、手が止まった受験生が多かったと思います。私も一瞬手がとまりましたね。
チョーキング(白亜化現象)とは
紫外線や風雨の影響で塗膜が劣化し、塗料に含まれる顔料が粉状になってコンクリート表面に浮き出る現象です。表面保護工法の劣化として現れます。
私は補修補強の現場で表面被覆工事を扱うことがあり、チョーキングという言葉を仕事で使っていたので、たまたま知っていた用語でした。現場経験がなければ対応が難しかったと思います。
💬 現場経験が活きた瞬間
頭の中の知識・記憶を振り絞って記述できました。
「コンクリートの表面被覆が劣化したときに起きる現象」として体感で知っていたことが、試験で直接役に立ちました。
現場で毎日見ているものが試験に出るという瞬間は、「診断士の試験は現場経験者のための試験だ」と改めて感じました。来年以降受験する方は「チョーキング(白亜化現象)=表面保護材の劣化現象」として押さえておいてください。
全体総括:今年の試験は「難化」したと予想

今回の試験全体を振り返ると、「難化した」と判断しています。理由は2つです。
①出題形式の変化が例年より大きかった
マークシートの問題数変更・記述式の計算問題・聞き慣れない用語の出題と、「例年通りの対策だけ」では対応しきれない変化が多かったです。
②論理的思考力がより強く問われた
単純な暗記問題より
- 「与えられた数値から何を読み取るか」
- 「原因から対策まで論理が一貫しているか」
を問う問題が増えた印象です。記述式の採点割合が今年は例年より大きくなっている可能性があると感じています。
結局合否の分かれ目はどこか
個人的な予想ですが、今年の合否を分けたのはこの2点だと思っています。
①マークシートで全員が解けるサービス問題を確実に取れたか
30問という少ない問題数で基本問題を落とすと、致命的な差になります。
②記述式の計算問題にどう対応したか
例年通りの「文章だけ」の答案では点数が取りにくかった可能性があります。計算問題への対応力が今年の記述式の最大のポイントだったと思います。
勉強時間は約150時間だった

今回の試験に向けて勉強時間を記録していたのですが、合計で約150時間でした。記録できていない日もあったので完全に正確ではないですが、だいたいの目安です。
私の保有資格・属性は以下のようです。「この経歴でも150時間勉強して余裕があるわけでない」コンクリート診断士試験の難しさがわかると思います。
皆様の参考になれば幸いです。
- コンクリート技士
- 1級土木施工管理技士
- 30歳手前の施工管理業務
- 橋梁の補修補強がメイン工事
仕事・育児と両立しながら150時間を積み上げるのは正直きつかったです。子供が寝た後の1時間、休憩時間の15分、移動中のスキマ時間…という積み重ねでした。
150時間、過去問と記述式の型に向き合い続けたことで、本番の想定外の変化(問題数変更・計算問題)にも大きなパニックにならずに対応できたと思っています。
来年受験を考えている方への参考として 150〜200時間が一つの目安になると思います。
ただし「何をやるか」の質が大事で、記述式を実際に手書きする練習をどれだけ積んだかが最終的な合否に直結します。
来年の受験生へ 2026年試験から学ぶ対策のアップデート

今年の試験を受けて「来年に向けてここが変わる」と感じたポイントを残しておきます。
①記述式の計算問題に対応できるようにする
塩化物イオンの拡散係数・将来予測の計算・中性化速度(√t則)などの計算の型は必ず押さえておく必要があります。
②表面保護材の劣化(チョーキング・膨れ・剥離)を把握しておく
今年のチョーキングのように、補修材料の劣化現象が問われる可能性があります。第5章の補修工法だけでなく、補修後の劣化現象まで視野に入れておきましょう。
③マークシートが30問のまま継続する可能性がある
今年の変更が来年以降も続くかは不明ですが、「30問形式でも対応できる」という準備をしておく方が安全です。1問の重みが大きい分、基本問題での失点ゼロを目標にしてください。
まとめ:3時間全力で戦ってきた
試験を終えて
「あの計算合ってたかな」
「マークミスしていないか」
という不安は正直あります。でも3時間、解答用紙に全力でぶつかってきたことは間違いありません。
合格発表は9月15日。それまでは一旦コンクリート診断士の重圧から解放されて、家族との時間・自分の好きな時間を思い切り楽しみましょう。
受験されたみなさんの手応えや「ここが焦った!」という感想もぜひ教えてください。合格発表後にまた一緒に話しましょう。
本当にお疲れ様でした!
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- 🔗【記述式攻略④】ASRフレーズ集・複合劣化の書き方
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